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日光や足利などの歴史ある名所が豊富な栃木県

栃木県は北関東に属する地域で、近代化以前には下野国と呼ばれていました。県域の南部は広大な関東平野の一部となり、利根川水系の渡良瀬川や鬼怒川などの流域となります。北部地域には火山が多く、日光連山や那須連山などがそびえています。気候は中部から南部にかけては、太平洋側気候となり、最北部の山岳地帯では日本海側気候で冬場の積雪量が増えます。県庁所在地の宇都宮市は、雷都とも呼ばれることもあって、夏には雷が多く発生することで有名です。江戸時代には、日光東照宮が造営されたことにより徳川幕府にとって極めて重要な地域となりました。日光では徳川時代よりもはるか昔から山岳信仰が行われてきましたが、江戸時代になると東照宮だけでなく二荒山神社も手厚い庇護を受けて聖地として崇められました。近代化以降には、栃木県内にも鉄道網が整備されました。宇都宮にも駅が設けられ、東京から日帰りでも訪れることが可能になりました。日光へ向かう交通網の整備は、江戸時代から現代に至るまで絶え間なく行われています。

栃木県内には、北関東で最も多い人口を有する宇都宮市をはじめとして、古都として知られる足利市などの都市があります。宇都宮が県庁となる以前は、栃木市が県庁所在地でした。栃木市は蔵造りの町並みと水路の風景が美しい都市として有名で、県庁所在地であった名残となる西洋建築の建物が多く残っていることも魅力です。栃木県の鹿沼市は、園芸用の用土として欠かせない鹿沼土の産地です。鹿沼土は、正確には赤城山が大噴火したときに噴出した軽石となります。鹿沼降下軽石とも呼ばれる鹿沼土は、全国へ出荷されているため園芸を趣味としていない人でも知っています。宇都宮市では、加工がしやすい大谷石が名産として有名です。宇都宮が餃子の街として特に有名になったのは最近のことですが、知名度は急速に高まって大谷石で餃子像が作られるようになりました。栃木県内で生産される農産物としては、イチゴが特に有名です。数多くの品種が生み出されて、冬場であっても美味しいイチゴを生産して東京などの大消費地へ出荷しています。