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石川県の産業（江戸時代から今日まで）

石川県は東京より北西に約500キロに位置しています。県庁所在地は金沢市ですが、明治5年に県庁を石川郡に移したことにより石川県が成立、その後県庁は金沢に戻りましたが、県名は今日まで石川県のままです。交通は鉄道（北陸本線）で大阪から約2時間30分、東京から約4時間ですが、2015年3月に北陸新幹線、東京・金沢間が開通しますので東京とは2時間30分に短縮されます。飛行機は小松空港があり、東京の他札幌、福岡、那覇便が、また海外へ台北、ソウル、上海便が就航しています。気候は日本海型気候で冬の日照時間が少なく、雪が降る日が多くなります。特に雷の発生数は日本一で、冬場は日本海に寝ているブリも起きてしまうと言われるほどの大きな雷鳴がとどろきわたる「ぶり起こし」が頻繁に発生します。人口は約116万人ですが、北部の能登地方は過疎化・高齢化が進展し、金沢市を中心とした南部の加賀地方に人口の80％以上が集中しています。

石川県は江戸時代から文化の醸成に熱心でした。加賀百万石と言われるように、江戸時代は将軍家を除いて最大の藩でした。そのため藩主前田家は幕府から謀反の疑いが持たれぬよう、武ではなく文の育成に力を注いできたのです。そのため工芸が非常に発達しました。輪島塗などの漆器や蒔絵、九谷焼などの焼物は今日にいたってますます洗練され、石川は工芸王国と化し、県民一人あたりの人間国宝の数は全国一です。また、茶の湯も盛んでそれに伴って和菓子が発達しました。江戸時代から続く和菓子店もありますが、近所の菓子店のレベルも異常に高く、石川県以外からの方が手土産に和菓子を持っていくと恥をかいてしまうことになります。一方近年は伝統産業に加えて、製造業も発展してきています。建設機器や電気電子機器分野では大きな実績を上げていますが、さらにニッチ市場が目覚ましく、織機、飲料の瓶詰装置、回転ずしコンベア、イメージスキャナなど世界や日本のシェア大半を占める分野が数多くあります。2015年3月には東京・金沢間の北陸新幹線が開通します。これによってさらに石川県の産業の発展が期待されます。